研究室突撃レポート④_山本先生(カウンセリング心理学)
今日は、6月のオープンキャンパスで体験授業を担当されていた臨床発達心理専攻の山本先生(専門:カウンセリング心理学)の研究室に突撃です。Go!Go!
中学校・高校でスクールカウンセラーとして10年あまり活動されてきた山本先生は、実践の現場を持ち続けたいという思いから、今もなお高校でのSCの仕事を継続しておられます。
そんな山本先生のオープンキャンパスでの授業タイトルは、「人に良い印象を与える話の聴き方」というものでした。
私もできれば人に良い印象を与えたいと思う人なので、授業を聞かせてもらいました。
今日はその延長の話。
授業タイトルにもありますが、話し方ではなく、聴き方というのがポイントのようです。
人の話を聴くときには、まず信頼関係づくりがとても大事。心理学的には「ラポール」というそうです。
つまり、「ちゃんと聴いてくれている。話しやすい人だなぁ。この人なら安心だ。」と相手に思ってもらえるということ。
でも、具体的にどうすればいいんでしょう?
先生からの一つめのアドバイスは、「メラビアンの法則」というものでした。
話の内容よりも、行動や態度・声の方が、相手に伝わるメッセージや与える印象への影響が大きいという内容です。
では、実際にどのような行動や態度・声ならば、人に良い印象を与えることができるのでしょうか。
ここで、先生からの二つ目のアドバイスは「マイクロカウンセリング技法」。
- 視線は、そらさず適度に合わせて。
- 姿勢は、少し前かがみのリラックスした姿勢で。
- 声の調子は、速さ、強さを相手に合わせて。
- そして、相手の話題にしっかりついていく。
これだけで、相手に「聴いていますよ」というメッセージを伝えることができます。
普段、「感じのいい人だなぁ」と思う人をよく観察してみると、このような特徴があるかもしれませんね。
上に挙げた「視線の合わせ方」「身体言語」「声の調子」「言語的追跡」という四つのポイントは、マイクロカウンセリングでは「かかわり行動」と呼ばれるものだそうです。
その他に「はげまし技法」や「質問技法」などを練習していくと、もっと聴き上手になれるそうですよ。
大学では、3人グループになって、2人が話し手と聴き手の役割をとり、もう1人がやりとりを観察しフィードバックするという学習も行うそうです。
役割を交替しながら学習していくことにより、自分では気づきにくい「しぐさ」や「くせ」に気づくことができるそうで、日頃のコミュニケーションを見直すいい機会にもなりそうですね。
<<山本先生から高校生のみなさんへのメッセージ>>
臨床発達心理専攻のゼミはとってもユニーク。普遍的な真実を追究する実証主義の立場をとるゼミや、インタビュー等から独自の主観的意味の世界をとらえようと質的研究を行うゼミなど多種多様。先生の個性があふれています。
今回の突撃訪問では、山本先生に「マイクロカウンセリング技法」を教わり、ルンルンで研究室を後にしました。
専門的なカウンセラーの訓練にも使われている技法とのことですが、日常的な生活の中でも役立てることができるそうなので、ぜひみなさんも意識して実践してみて欲しいと思います。
詳しい内容は、ぜひオープンキャンパスで山本先生に聞いてみてください。
ほなっ。