医療心理学科
言語聴覚専攻

患者さまの心に寄り添い、支援できる言語聴覚士へ。
充実した学習環境の中、現場レベルの知識と技術を習得。

取得可能な資格等

  • 言語聴覚士(国)受験資格
  • 社会福祉主事任用資格

学生インタビュー動画(YouTube)

学びのポイント

心理学を強みに、相手と
向き合える言語聴覚士へ
本学では、医療心理学をはじめ、臨床心理学、聴覚心理学など心理系科目が受講可能。現場で欠かせない、相手の想いを理解し、相手の立場で考える力を磨き、「この人と話したい」と思われるよう言語聴覚士としての素養をはぐくみます。
現場経験豊富な教員と充実の施設が、
実践的な学びを後押し
教員はすべて現場経験者。医療現場の事例など、豊富な体験談を聞くことができます。また「ことばときこえの発達支援センター」で、言語聴覚の問題をかかえた子どもの相談支援を行っており、学内でも実践的に学ぶ機会が豊富です。
早期対策と少人数制ゼミで、
きめ細やかな国家試験対策
本専攻は、国家試験受験資格の取得を卒業要件としており、国家試験に向けた模試や試験対策講座を早期から実施。4年次のゼミでも、少人数制の強みを活かし、試験に向けたきめ細やかな指導を行っています。

PROFESSOR'S MESSAGE

医療心理学科 言語聴覚専攻
岡 孝夫 助教

食べる、聞く、話す...人生を楽しみ続ける喜びを、
生涯寄り添いながら、追究し続けていく覚悟とは。

言語聴覚士がかかわる対象は実に幅広く、体の部位で表すならば「肺から上」であり、リハビリテーションの領域は「食べることとコミュニケーションにかかわるすべて」とすら言えます。どれか一つでもできなくなったら毎日つらいですよね? 「しゃべることができなければ書けばいい」と説得される場合もあるかもしれませんが、機能は代替できたとしても、自由にしゃべりたいという気持ちまでは代替できないのです。しかも一方で、症状が完全に回復するということは難しく、退院後も根気強くリハビリテーションを続けていく必要があります。その後も長く続いていく人生、「あきらめたくない」その気持ちに、私たち言語聴覚士は「決してあきらめないセラピスト」として寄り添い続けるのです。とはいえ目指すは「押し付けの説得ではなく納得」。在宅リハビリテーションに伺う際も、「今日はあの人から、どんな話が聞けるんだろう」とワクワクしながらご自宅に伺っています。そして信頼されるからこそ、受け入れてもらえるリハビリテーションがあるし、その関係性の中で、患者さまが自分の状況に「納得」することができる。いつも一番は「患者さまの気持ち」なのです。

PROFESSIONAL'S VOICE

細見 美佳さん
2017年3月 医療心理学科 言語聴覚専攻卒業
医療法人清仁会 洛西シミズ病院 勤務
職種:言語聴覚士

その人のもどかしさに寄り添う日々。
だからこそ、その先に「一緒に喜び合える」瞬間が待っている。

愚痴もいえないさみしさを、想像したことがありますか? 言語聴覚にかかわる障がいは、ある意味分かりにくい障がいです。パッと見て分かりにくいから理解されにくい、あまり構ってもらえない...こうした状況では患者さまの「聞く」「話す」能力は改善はおろか低下していくことすらあるかもしれません。また失語症では「意図はあるのに言葉にならない」もどかしさを「外国に行ったような感じ」と例えた患者さまもいらっしゃいます。私たちはリハビリテーションの専門家であると同時に、そうした「目に見えない障がい」の専門家として、患者さまを理解し、徹底的に向き合うのです。まだまだ未熟で「もっとこうやっていれば」と後悔することもありますが、退院する患者さまから「よく話を聞いてくれてありがとう」と涙とともにお礼を言われ、励みになることもあります。「食べる、聞く、話す」は、人間の生活に大事な喜びです。だからこそ私たちは今日もその「切ない感情」に寄り添います。すぐに回復するわけではない、根気のいる二人三脚です。でもそこに「伝わった!」「食べられた!」という喜びが生まれたとき、一緒に喜び合える幸せな時間も生まれます。

現場の"いま"を知る学び

国家試験合格、そしてその先の活躍を目指して。

4年間を通じた段階的、そして実践的な学び

言語聴覚士の学びを体感できるように1年次から専門科目を学習。さらに各学年で専門性を発展させていきます。2年次からの病院見学や実習を通して現場での言語聴覚士の役割や必要な能力を獲得します。また、実習前の準備、実習後の振り返りを行うことで、言語聴覚士への学びを深めます。そして4年次後期に、国家試験に特化した演習科目で国家試験合格を目指します。

4年間の学び

基礎を固めて実践、そして国家試験合格へ。着実に成長できる体系的な学び。

講義と、現場の実習を経験。
言語聴覚士に必要な専門的知識、技術、そして患者さまの立場で行動することの大切さや責任について学びます。

医療心理学科 言語聴覚専攻の履修モデル

先輩の4年間をCHECK!

毎年、新たな課題と出合う日々。
先輩と先生の助言が力に。

2018年3月卒業 田中 聖枝実さん
大阪府・私立四條畷学園高校出身
医療法人財団 医道会
十条武田リハビリテーション病院 勤務

1年次 知識の暗記から、「理由の理解」へ。

言語聴覚の基礎を学ぶため、覚える知識はたくさん。でも先輩から「そうなる理由まで一緒に理解すると覚えやすいよ」とアドバイスが。覚えやすいし、その後の演習にも活かせるようになりました。

2年次 検査の補習で、初めて患者さまとの対話を意識。

「高次脳機能障害学」などの授業で専門知識はより高度なものに。また、患者さまへ援助を行う際、「言葉をその方が分かりやすいように、一人ひとり置き換えて使う」ことの難しさも学びました。

3年次 ゼミに所属。恩師の一言に発奮!

所属したゼミの岡先生は自らも在宅リハビリテーションを行う言語聴覚士。ある症例に対して一つの見解だけではなく「例外を考えられないかな?」など、より高みを目指す姿勢が大変刺激に。

4年次 「患者さま優先」のセラピストへ。

臨床実習を重ねる中、「回復期」を主軸にしたいという思いが強まり、先生方に相談。幅広い職場の中から最適な病院を選び、内定をいただくことができました。患者さまの回復に寄り添い続けます。

1年次から専門科目を開講。
基礎を固めるとともに、早期から専門性を磨いていきます。

1年次 - 基礎を幅広く学び、専門の学びもスタート。
前期後期
基礎科目
  • FA演習Ⅰ
  • オーラルワークショップ(英語)Ⅰ
  • 人間科学演習Ⅰ
  • 人間関係
  • 社会福祉Ⅰ
  • スポーツ実技Ⅰ
  • オーラルワークショップ(英語)Ⅱ
  • 人間科学演習Ⅱ
  • 人権と倫理
  • 生物学
  • 法学
  • 社会問題論
学科専門科目
  • 基礎医学Ⅰ(医学総論・病理学)
  • 基礎医学Ⅱ(解剖学・生理学)
  • 臨床医学Ⅲ(臨床神経学)
  • 臨床医学Ⅳ(小児科学)
  • 臨床医学Ⅴ(耳鼻咽喉・聴覚医学)
  • 音声学
  • 臨床医学Ⅰ(内科学)
  • 臨床医学Ⅱ(リハ医学)
  • 臨床医学Ⅵ(歯科・口腔・形成)
  • 言語学
  • 音響学
  • 言語聴覚障害学
  • 言語聴覚障害診断学
  • 言語発達学
2年次 - 基礎を固め、専門も更に発展系へ。
前期後期
基礎科目
  • FA演習Ⅱ
  • コミュニケーション(英語)Ⅰ
  • 生活と統計
  • 発達心理学
  • 精神医学
  • プレ演習
  • コミュニケーション(英語)Ⅱ
学科専門科目
  • 臨床心理学
  • 学習心理学
  • 失語症Ⅰ
  • 高次脳機能障害学Ⅰ
  • 言語発達障害学Ⅰ
  • 嚥下障害Ⅰ
  • 聴覚障害学Ⅰ
  • 発声発語障害学Ⅰ
  • 言語聴覚学見学実習
  • 心理測定法
  • 聴覚心理学
  • 失語症Ⅱ
  • 高次脳機能障害学Ⅱ
  • 言語発達障害学Ⅱ
  • 嚥下障害Ⅱ
  • 聴覚障害学Ⅱ
  • 発声発語障害学Ⅱ
  • 発声発語障害学Ⅲ
3年次 - 本格的な演習を開始。
前期後期
基礎科目
学科専門科目
  • 医療心理学演習Ⅰ
  • 高次脳機能障害学演習
  • 発声発語障害学演習
  • 聴覚障害学演習
  • 補聴器・人工内耳
  • 医療心理学演習Ⅰ
  • 言語聴覚学実習Ⅰ
  • 言語聴覚特別演習Ⅰ
4年次 - 1年間を通じて演習と実習に打ち込む。
前期後期
基礎科目
学科専門科目
  • 医療心理学演習Ⅱ
  • 言語聴覚学実習Ⅱ
  • 医療心理学演習Ⅱ
  • 言語聴覚特別演習Ⅱ
  • 言語聴覚特別演習Ⅲ
  • 言語聴覚特別演習Ⅳ

※カリキュラムは変更になる場合があります。

学びを深化し、チーム支援を体験。知識を実践力に変える、充実の学外実習。

2年次 前期 3年次 後期 4年次 前期
学外実習
約4日間
実際の臨床現場を体験し、人間性豊かな言語聴覚士を目指します。
  • スタッフの一員であることを自覚する。
  • チーム支援の在り方を理解する。
学内実習
約2週間
約6週間の学外実習をスムーズに行うために、学内で準備を行います。
  • 各種検査法の目的や手順を確認する。
  • 評価の手順を確認する。
  • 実習日誌や症例報告書の書き方について学ぶ。
学外実習
約6週間
病院や施設など、実際の臨床の現場で実習を行います。
  • 実習施設の概要や方針を理解する。
  • 言語聴覚士の業務内容について理解する。
  • 各種検査法や評価方法を習得する。
  • 評価から問題点を抽出し、訓練計画を立案する。
学外実習
約8週間
3年次の6週間実習で学んだことを更に発展させる実習です。
  • 情報収集から訓練の実施、検証までの一連の過程を学ぶ。
  • 8週間の実習終了後、実習で学んだことを深めるために卒業論文作成を行う。

実習に向け、事前指導・事後指導を徹底

学外実習は2年次前期、3年次後期に6週間と4年次前期に8週間実施しています。報告書の書き方やマナーなどの事前指導に加え、実習中は教員が実習先を都度訪問し、学生へフィードバックを行います。実習後は「症例報告会」を実施し、振り返りを行います。実習中に見つかった言語聴覚士としての課題を整理し、その後の学びに活かします。

専攻の特長

5つの領域において、専門分野の教員が理論や実践方法を教授。

Pick Up 授業

大人の言語障がいの概論や支援方法を学ぶ

失語症

失語症とは高次脳機能障がいの一種であり、「聞く」「話す」といった音声にかかわる機能、「読む」「書く」といった文字にかかわる機能が損なわれるものです。脳の損傷部位などによりその種類は様々。臨床実習に対応できるよう、症状、タイプ別特徴、発生原因といった基礎や支援方法を学びます。

きこえの障がいの理論や支援方法を学ぶ

聴覚障害学

外耳内耳の構造や、それらでの疾患、また、遺伝性難聴とその仕組みや、障がいによる聞こえ方と語音明瞭度など様々な知識を習得。福祉など公的な支援制度についても知識を広げ、成人聴覚障がい者及び視覚聴覚二重障がい者とのコミュニケーション能力を身に付けます。

食べることの障がいの理論や支援方法を学ぶ

嚥下障害Ⅱ

摂食・嚥下障がいの訓練、衛生管理や、代替栄養法、外科的対応、摂食嚥下障がいの疾患と特徴などについて学習。各種摂食訓練のほか、口腔ケアや経管栄養法なども学び、臨床実習に向け、摂食・嚥下訓練を行える技術を習得します。

子どもの言語障がいの理論や支援方法を学ぶ

言語発達障害学Ⅱ

発達の問題や言葉の障がいをかかえた子どもたちの状態を的確に把握するために、絵画を用いた検査をはじめ、様々なアセスメントを実施します。同時に、得られた情報を分析し、有効な支援の糸口を見つけるための多様な分析方法を演習し、習得します。

大人の高次脳機能障がいの概論や支援方法を学ぶ

高次脳機能障害学Ⅱ

失認、失行症、脳梁離断症候群、記憶障がい、前頭葉障がい、認知症など大人の言語障がいと呼ばれる多様な症状の病態とメカニズムについて学習します。各検査評価方法の考察、問題点の抽出を学び、各高次脳機能障がいへの様々な治療法や支援などについても学びます。

Topics

ことばときこえの発達支援センター

言葉の発達やきこえの問題をかかえる子どもとその家族を支援します。

大学内で、言語聴覚士の仕事内容を間近で学ぶ専門機関です。教員の指導のもと学生が主体となり、言葉の発達やきこえの問題をかかえた子どもとご家族の相談を受け付けます。子どもたちの検査・訓練などの援助、ご家族への養育支援、就学前児のグループ指導、聴覚スクリーニングなどを行いながら、実際の現場での働きや、求められる専門的な知識や技術を養います。

キャリアイメージ

子どもから高齢者まで。そして食べること、コミュニケーションなど、様々な支援対象があります。

言語聴覚士が向き合い支える、様々な障がい

発声や構音の障がい

声帯や舌などの発声発語器官に障がいがある方、声に異常が発生する方、なめらかに話すのが難しい方などと向き合い、その評価や訓練を行います。


きこえの障がい

聴覚検査や訓練、補助器のフィッティングなどを行います。幼児を対象に、言葉の獲得のサポートを担うこともあります。


食べることの障がい

食べ物が口からこぼれる、うまく飲み込めない、むせる、といった障がいに対して、原因の調査や器官の運動訓練などを実施します。


子どもの言語障がい

言語機能の発達が遅れている子どもに対して、言葉や会話への関心づけ、語彙や文法、文字の習得の促進などの訓練・指導を担います。


大人の言語障がい

失語症や記憶障がい、認知症などをかかえる患者さまに対して、その症状や発生メカニズムを把握し、訓練・指導の業務に携わります。


就職実績

2018年3月卒業者の全員が医療、福祉の分野に進んでいます。その就職先は、子どもを対象とした専門医療機関から、総合病院、高齢者に重点を置いた医療機関まで、規模も分野も様々です。また、その地域も関西各地はもちろん、北陸など多岐にわたっています。

専門職就職率100%!

2018年3月卒業者(抜粋)

  • 医療法人 錦秀会
  • 医療法人 清仁会 洛西シミズ病院
  • 医療法人財団 医道会 十条武田リハビリテーション病院
  • 社会福祉法人 恩賜財団済生会支部 大阪府済生会 大阪整肢学院
  • 橋本市民病院

STUDENT'S VOICE → about ことばときこえの発達支援センター

4年次生 浦田 菖さん
大阪府・私立関西大学第一高校出身

子どもたちの言語障がいに早期から実践的に取り組めます。

先生に「まずは見学から」と誘われたのがきっかけ。毎週子どもと保護者の方が訪れ、自作の絵本やカードを使いながら子どもたちがうまく言葉を発したり聞いたりできるように援助をします。マジックミラーの向こうで先生や同級生が見守ってくれるので思い切って取り組めます。終了後にみんなでうまくいった点や改善点を振り返ります。教科書に載っていたことを思い出したり次の実践に活かしたりと、モチベーションもどんどん高まっています。