人間科学部医療福祉学科 視能訓練専攻

患者さまの視覚の状況を探り、医師の的確な診療につなぐ

4年制大学で関西唯一、視能訓練士の国家試験受験資格が取得可能。

取得可能な資格等

取得可能な資格

  • 視能訓練士 国家試験受験資格

目指す資格

  • 視覚障がい者ガイドヘルパー*(同行援護従業者・一般課程)
  • *在学中の取得を目指す資格

学びのPOINT

関西の4年制大学で唯一、視能訓練士の
国家試験受験資格が取得可能
国家試験受験資格取得のために必要な専門知識と技術を積み重ねる4年間に、他職種の業務や関連知識を学ぶ機会も得られます。様々な対人援助のかたちを知ることは、現場で求められる視能訓練士の在り方を考える糧になります。
充実した国家試験対策講座
国家試験対策講座を設け、分野ごとに教員が解説。模擬試験で力を確かめながら指導を行い、全力でバックアップします。4年次の総仕上げとして、合計約100コマの対策講座や全5回の学内模擬試験を実施。到達度や課題を把握しながら合格を目指します。
少人数制&現場同様の機器で、
きめ細やかに技術を習得
専門性の高い眼科検査に必要な視能訓練の知識、技術をじっくりと学べる少人数制教育。また、医療分野の中でも機器類の進歩が早い眼科での勤務に対応できるよう、現場同様の機器を使用して理解を深め、技術を磨きます。
長期の学外実習で
多様な現場経験を積む
3年次後期と4年次前期に各9週間の実習を行い、計4か所の施設を経験。段階的かつ着実な成長を図ります。また、多様な現場の仕事を経験することで、将来のビジョンを明確にし、モチベーションを高めていきます。

視能訓練士の最前線

田中 菜々恵さん 佐藤眼科 勤務
職種:視能訓練士
2020年3月 医療福祉学科 視能訓練専攻卒業
大阪府立河南高校出身

患者さまがかかえる
不安や不便さに向き合い、
正確な診断・治療に
つながる検査結果を導く。

地域密着型の眼科専門医院で、様々な眼科検査や弱視・斜視の子どもの視能訓練などを担当しています。私が大切にしているのは、「見えにくい」「調子が悪い」といった患者さまの言葉の奥にある思いや、その背景を感じ取ること。質問を変えたり、患者さまの表情や動きを観察したりしながら原因を予想し、必要な検査を的確に進めていくことが役割だと考えています。中には、眼に異常はないもののストレスで視力が低下するケースや、脳内の病変が眼の動きの異常を引き起こしている場合もあります。医師による正確な診断や治療につながる検査結果が導けたときは、視能訓練士としてのやりがいを感じます。また、眼鏡やコンタクトレンズの処方では、ただよく見えるように合わせるのではなく、患者さまの仕事や趣味などを考慮した提案も必要です。今の目標は、患者さまや職場のスタッフから頼りにされ、いろいろな相談に乗れる視能訓練士。日々の経験を積み重ね、自分の力にしていきたいと思います。

チーム支援のリーダーとして

一般的な眼科診療において、患者さまと一番長く、そして身近に接するのが視能訓練士です。そのため、患者さまの困りごとや身体的なサポートの必要性などに気づきやすいのも私たちです。そうした情報を眼科チームとして共有することで、検査はもちろん、治療や手術なども患者さまに安心して受けていただけると考えています。

4年間の学び

学んだ知識を確かな実践力へと高める充実のカリキュラム。

授業と実習により、1年次から着実に前進し、国家試験合格へ。

日本赤十字社
和歌山医療センター勤務
2021年3月卒業
西田 桃香さん
大阪府立高石高校出身

4年制大学で、ゆっくり時間をかけて学ぶことで知識を深め、高い技術を身に付けたい。そう考えて本学に入学し、本当に良かったと今改めて思っています。他学科との交流や、タイプの異なる複数の病院での実習などを通じ、チーム医療における視能訓練士の役割も認識することができました。チーム医療がまさに実践されている総合病院で、他の診療科や専門職との連携を深めながら、難しい症例についても学び、成長していきたいと考えています。

1年次 基礎知識の定着
専攻専門科目
基礎科目
[主な授業例]
  • 医学一般Ⅰ
  • 基礎視能学Ⅰ
  • 視能訓練学総論
  • 視能学総論
  • 視能矯正学総論
  • 視能障害学総論 など
西田先輩の4年間をCheck!
視能訓練士になるためには、眼に関する専門知識だけでなく、全身の仕組みや疾患などについても理解していなければいけないのだと知りました。例えば、糖尿病の重症化による視力低下や、アトピー性皮膚炎に伴い白内障などを起こすケースもあるからです。幅広い学びと高度な専門性が求められると実感してからは、予習・復習にもより力を入れるように。1年次で基礎力をしっかりと固め、2年次から始まる専門的な学びに備えました。
2年次 専門知識を深め技術を学ぶ
専攻専門科目
演習(実技)
[主な授業例]
  • 視能矯正学演習Ⅰ
  • 視能検査学基礎演習
  • 眼科薬理学
  • 神経眼科学
  • 視能障害学各論Ⅰ など
西田先輩の4年間をCheck!
専門科目が中心のカリキュラムとなり、検査機器を使って視力や視野を測定するなどの実践的な学びが始まりました。多彩な機器の扱い方を覚えるのは大変で、ほんのわずかなズレでピントが合わないなど、思いのほか四苦八苦。授業の空き時間に学生同士で練習したり、先生に指導してもらったりしながら、正確な操作方法やコツをつかんでいきました。専門知識に加え、検査技術のスキルを高めることが大きな課題となった1年だったと思います。
3年次 授業・実習の中で基礎知識と手技を確認
専攻専門科目→授業(ゼミ)
学内実習→臨地実習
[主な授業例]
  • 視能病理学
  • 視能訓練学演習Ⅱ
  • 視能学実習Ⅲ
  • 視能検査機器学
  • 視能矯正実践論
  • 医療福祉学演習Ⅰ など
西田先輩の4年間をCheck!
後期に行う病院での実習に向け、1・2年次での学びを振り返り、検査練習にも意欲的に取り組みました。「視能訓練学演習Ⅱ」では、子どもの斜視や弱視について、演習を通じて病態の理解をより深め、検査を担う視能訓練士の役割の重要性を認識しました。病院実習では、視能訓練士の方々の臨機応変な対応や検査スキルの高さを目の当たりにし、自分の未熟さを痛感。コミュニケーション能力の重要性もよく分かりました。
4年次 国家試験対策を強化
授業(ゼミ)→国家試験対策
臨地実習→就職活動
[主な授業例]
  • 視能学実習Ⅳ
  • 保健医療福祉と視能障害
  • 視能訓練実践論
  • 医療福祉学演習Ⅱ など
西田先輩の4年間をCheck!
3年次の反省をふまえ、大学病院での実習を体験。子どもの検査を主に担当したものの、検査を嫌がったり、キョロキョロしたりしてうまく測定できないケースも。集中力を途切れさせないようにしながら、迅速かつ正確に検査を行う大切さも学びました。ゼミ活動では、色覚異常をテーマにアンケート調査を行い、その結果をもとに卒業論文を作成。国家試験の勉強にも就職活動にも全力を注ぎ、満足できる結果を得ることができて本当に良かったです。

国家試験合格 基礎を備えた視能訓練士へ!

クローズアップ実習

規模や設備が異なる複数の現場で実践。
様々な視能訓練士の仕事を経験しながら、知識や技術を高めていきます。

3年次後期 学内実習
視能学実習Ⅰ・Ⅱ
学外実習の前に必要な知識・手技を総合的に復習
臨地実習約9週間
視能学実習Ⅲ
9週間の臨地実習原則2か所にて現場の視能訓練士による指導を受ける
4年次前期 臨地実習約9週間
視能学実習Ⅳ
3年次の反省と経験をふまえ、さらに2か所の施設へ最終年次の自覚を持って臨む

実習先例

  • 大阪大学医学部附属病院
  • 兵庫医科大学病院
  • 北野病院
  • 京都第一赤十字病院
  • 市立貝塚病院
  • 渡部眼科
  • 田村眼科
  • ヤマネ眼科
  • 松原徳州会病院
  • 小池眼科クリニック
  • レイ眼科クリニック

実習内容

① 実習前オリエンテーション

事務的な事項を含め認識しておくべきことを確認します。また、実習に臨む姿勢について考え、自らの目標を設定して準備を進めます。

② 事前指導

基本的な知識、検査の原理から結果の読み取り方までを確かめると同時に実習生としてあるべき姿についても考えます。

③ 実習中のサポート

実習記録を、実習先の指導者が日々確認し、現場の視点で指導します。学内の指導教員も逐次状況を確認しながら実習をサポートします。

④ 事後指導

ゼミ単位で「臨地実習報告会」を開催。各自の体験を共有しながら、視能訓練士としての自身の課題を再認識し、次の学びにつなげます。

実習レポート 視能学実習Ⅲ

患者さまの安心を導くために何をすべきかを学び、次のステップへ。

Before

例えば緑内障はNTG(Normal Tension Glaucoma)と記すなど、眼科では病名を略語で記すのが一般的です。実習先で正確にカルテを理解できるよう略語を集中的に暗記し、疾患の知識も再確認。総合病院と眼科クリニックの実習に向けて緊張感を持って準備を行いました。

After

実習を通じて仕事の奥深さに触れることができました。「おはようございます」と挨拶を交わした瞬間に患者さまの聴力や身長をざっくりと把握し、少しでも耳が不自由だと感じたら、大きな声でゆっくりと説明、さらに身長に合わせて検査台の高さを調整する...そんな細やかな配慮が検査の正確性と患者さまの安心を導くことを学びました。今後は、薬の知識を身に付けるなど専門性をさらに深め、次の実習に向けて頑張ります。

4年次生 永野 友貴子さん
滋賀県立堅田高校出身

あなたにとって「チーム支援」におけるリーダーとは?

実習先で活躍する視能訓練士の方々に共通していたのは、視野の広さです。自分の検査だけに集中するのでなく常に全体の状況を見て判断し、さりげなくフォローしてくださる姿勢に感銘を受けました。私の行動がチームの士気を左右することを意識し、周囲への気配りを忘れず、患者さまにとってのベストを追究したいと思います。

キャリアイメージ

視覚にかかわる各領域で卒業生が活躍中!

視能訓練士の仕事は大きく下記4つに分類されます。
総合病院や眼科クリニックなどでこれらの業務にあたります。

眼科一般検査

適切な診断・治療のために、視力・視野・屈折・眼圧をはじめ、幅広い検査を担当します。

ロービジョンケア

視機能が十分に回復しない方を対象に、視覚補助具の選定や使用方法の指導、情報提供などを行います。

視能矯正

弱視・斜視などの患者さまに対して、必要な検査及び機能回復のための視能訓練を行います。

検診業務

保健所や職場で行われる様々な検診に参加し、弱視や眼疾患の早期発見に貢献します。

視能訓練士

猪田 茉優さん
2019年3月卒業

医療法人社団 渡部眼科

臨機応変さと正確さで
患者さまの眼の健康に貢献します。

視力検査や視野検査に加え、白内障術前検査など幅広い業務を担当しています。子どもの患者さまの場合は、飽きないように声掛けをしながら正確に検査するなど臨機応変な対応力が重要。常に優先順位を考え状況を判断する姿勢も大事にしています。

視能訓練士

小林 百香さん
2017年3月卒業

社会福祉法人 恩賜財団 済生会滋賀県病院

常に研鑽を続け、
信頼される専門家へ。

視力検査などの視機能検査や小児の視能矯正に携わっています。正確な検査はもちろん患者さまへの説明も重要な業務。「分かりやすかった」と笑顔で言っていただくと丁寧な対応の大切さを実感します。今後も研鑽を続け、オールマイティな専門家を目指します。

主な就職先

  • 東近江市立能登川病院
  • いくの眼科
  • カトウ眼科
  • 小池眼科クリニック
  • 田中眼科医院
  • 増進会本田眼科クリニック
  • 新緑会森井眼科医院
  • 兵庫医科大学病院
  • 順天堂大学医学部附属静岡病院
  • 参樹会大月眼科本院
  • 宇治武田病院
  • 永井眼科
  • 大阪市民病院機構
  • 公益財団法人兵庫アイバンク
  • 社会福祉法人京都ライトハウス
  • 多治見市民病院

Topics

今の仕事内容、役割分担について教えてください。

松木さん 総合病院の眼科で、的確な診断や治療につなげるための検査全般を行っています。白内障や斜視手術の前には専門の検査も担当しています。また、他の疾患で長期入院中の患者さまの検査や検診にもあたります。

井川さん 役割分担などは特になく、私もいろいろな検査を任せていただいています。弱視の検査や斜視の手術なども行う施設なので、子どもの患者さまも多く来院されます。

松木さん 以前、視能訓練士は私一人で検査にかけられる時間が限られていました。今は二人で検査が行えるので、患者さまと向き合える時間が増えましたね。その分、検査の質も高まっていると感じます。

井川さん 困ったり迷ったりすることもまだまだありますが、そんなときは松木さんがさりげなくフォローしてくださって。頼れる先輩が近くで見守っていてくれるので、安心して仕事に取り組めています。

仕事中、心がけていることややりがいを感じるときは?

井川さん 特に意識しているのは、患者さまへの声かけです。正しいデータが取れるよう、「光る部分を見てください」「まばたきをしてみましょう」など、分かりやすい言葉でお伝えします。患者さまが不安や負担を感じることなく検査に臨めるよう、常に心がけています。

松木さん 検査に必要な知識や技術は授業で学べますが、患者さまとの接し方は現場で身に付けていかなくてはいけない部分。高齢者、子ども、車椅子を使用されている方など、一人ひとりの患者さまに合わせた対応力が求められます。

井川さん やりがいを感じるのは、患者さまの症状が改善してきたときです。自分が担当した検査が的確な診断や治療につながると、やはりうれしいですね。

松木さん 患者さまとの会話の中で、疾患や不調の原因に思い当たることもあります。それをふまえて検査を行い、今まで分からなかった原因がはっきりしたときは、本当に良かったと思いますよ。

職場に同じ大学出身者がいることのメリットは?

松木さん どんな機器を使って検査方法を学んできたのかが分かるので、最初の頃は特に指導がしやすかったですね。ゼミや実習先の思い出、大学のイベントなどの話でも盛り上がりました。

井川さん 共通の話題が多くて、すぐに打ち解けられました。分からないことがあってもすぐ質問できるし、今も時間があるときは検査データの見方などを教えてもらっています。

松木さん 先輩の動きなどを「見て覚える」ことも大切ですが、「考えて覚える」ことも大切ですね。

井川さん 「この疾患については習ったよね」など、大学の学びと結びつけながら教えてもらえるので、とても理解しやすいです。学生時代に同じことを学んだ先輩がいると思うと、落ち着いて検査することもできます。

これから実習に来る後輩たちへメッセージをお願いします。

松木さん どんな疾患に対し、どのような検査が有用なのか、患者さまに合わせた対応とはどういったものなのか、大学の学びだけでは得られない、実際の仕事に必要な力につながる指導ができればと考えています。

井川さん 私自身、働き始めてから分かったことがたくさんあります。患者さまとの接し方など、臨床現場でこそ学べることを積極的に吸収してほしいですね。

松木さん 視能訓練士同士の関係性はもちろん、医師や看護師も加えた眼科チーム内での役割、他の診療科とのかかわりなどについても知れる機会になると思います。

取材先

香里ヶ丘有恵会病院

(大阪府枚方市 香里ヶ丘5丁目8番1)

[診療科]整形外科・外科・消化器外科・肛門外科・消化器内科・内科・腎臓内科(人工透析)・小児科・眼科・歯科・皮膚科・リハビリテーション科・専門外来