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大阪人間科学大学 第27回 地域学術交流サロン 映画「ケアニン~あなたでよかった~」の上映とミニ講演の様子 国際・地域交流委員会

平成30年2月28日(水)の午後2時30分~午後5時00分、 大阪人間科学大学庄屋学舎B号館1階OHSホールで、 大阪人間科学大学 第27回 地域学術交流サロン 映画「ケアニン~あなたでよかった~」の上映とミニ講演を開催しました。

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この地域学術交流サロンは、地域社会に開かれた大学として、摂津市民の皆様への生涯学習、地域への情報の発信、大学の社会貢献を目的としている取り組みです。第27回の内容は、以下のようなプログラムでした。

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映画「ケアニン」とはケア(介護やお世話)をする人という意味です。大変素晴らしい映画があるということで、今回の地域学術交流サロンは、趣向を変えて、映画上映会とミニ講演という形になりました。はじめに、田中保和学長から、開会のあいさつと地域の方々への感謝を申し上げました。地域の方々から93名のご参加をいただきました。本当にありがとうございました。

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続いて、医療福祉学科介護福祉専攻の武田卓也教授によるミニ講演を行いました。ネアンデルタール人による介護の起源や自身の介護体験の話など大変好評を得ました。

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いよいよ映画の上映です。ストーリーは、「「認知症で人生終わりになんて、 僕がさせない――」大森圭(男性・21)は新人の介護福祉士。高校卒業後、これといってやりたいことがなかった圭は、漠然とした理由で介護の専門学校へ入学。卒業後、圭が働くことになったのは、郊外にある小規模介護施設。認知症の高齢者たちと上手くコミュニケーションが取れず、悩む日々が続くなか、圭が初めてメインで担当をすることになったのは、認知症の星川敬子79歳。試行錯誤しながらも、先輩スタッフたちの協力もあり、少しずつ敬子との関係性を深めていく。「なんとなく」で始めた介護の仕事に、いつしか本気で向き合うようになっていく圭だったが...。(ケアニン公式ホームページより引用http://www.care-movie.com/」というものです。

映画の中には、笑いあり、涙あり・・・終盤はすすり泣く声もあちらこちらから聞かれました。

上映時間の1時間45分はあっという間に過ぎました。上映後、社会福祉学科で高齢者福祉論を担当している秦康宏准教授から、この映画が語り掛けていることを3点にまとめて整理しました。1つ目は、「一般に介護の仕事と言うと、しんどくて、きつくて、給料が安くて、汚くてという風なしんどい部分、辛い部分がクローズアップされがちで、特にマスコミにそのような傾向がある。けれども実際にはこの映画であったように職員として、あるいは家族として、人を支える、支えがいがある」ということ。2つ目は、「スウェーデンにはじまった少人数ケアが、先進国で主流になりつつあること、また、人生最期の看取り、ターミナルケアは、本人、家族の意思を大切に施設や在宅で最期を迎えるという選択が増えてきている」こと。3つ目は、「認知症、徘徊、最後のみとり、排泄の介護、心のケア、リハビリテーション、住環境のあり方など、何が正解かハッキリしないこともあるが、けして、あきらめたり、決めつけてしまわない姿勢が大切」ということでした。

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閉会のあいさつでは、原田正文副学長から、自身の家族の話をした上で、「介護の仕事、介護福祉士の大切さ」が強調されました。参加された方々からは、「本当に良い映画だった」、「とても素晴らしい時間を過ごさせてもらった、感動した」というお声をたくさん頂戴しました。ご参加の皆様、誠にありがとうございました。

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