新年度ゼミ報告、愛珠幼稚園・適塾
3月に5名の4年次生が卒業し、4月に新に8名の3年次生が加わり、今年度の植松ゼミは4年次生5名の総勢13名と、久しぶりの大人数になりました。
当ゼミでは、毎月の見学会や夏休みのゼミ旅行のほか、大学祭に模型の出品参加をしています。昨年は、大学院生の田中君の指導のもと、3・4年次生合同で兵庫県氷上郡の旧神楽村役場の模型を作成しました(写真1・2)。この役場は、小野市の内藤建築設計事務所が設計したもので、同事務所は大正時代から続く、伝統ある設計事務所です。写真1は、建物全体を二分割し、片方は外観と内部、他方を構造模型として作成しています。写真2は外観です。


昨年の4年次生は、卒業論文2名、卒業設計3名でした。2人が手描きの図面を作成し、その内の1点が卒業制作展「創っ展」に出品されました。残り1人がCADによる図面と模型(写真3)を作成しました。実務に就くとCADによる図面作成がほとんどですので、CADの得意な学生には、学生時代最後の設計図面を手描きで作成するようにしています。

4月17日に、重要文化財大阪市立愛珠幼稚園(写真4・5)の一般公開があり、急遽見学会を行いました。同幼稚園は、明治13年(1880)に創立され、同22年に現在の中央区今橋に移転し、現在に至っています。外観は和風の御殿のような建築です。木造の幼稚園も珍しいですが、重要文化財で、現役の幼稚園というのも大変貴重だと思います。その後、同幼稚園の北側にある適塾を見学しました。適塾は、蘭学者緒方洪庵が天保9年(1838)に開いた塾で、当時の大坂の町家が使用されています。現代大阪の都心部に残る数少ない江戸時代の遺構です。


今回の見学は急なことで、ゼミ生全員が集まりませんでしたが、大学院生の参加もあり、にぎやかな見学会になりました(写真6)。
