大学からのお知らせ

トピックス

「L∞PIN'」学生活動紹介⑧

こんにちは。ルーピンです!
5月病の季節も過ぎ、新入生の皆さんはそろそろ大学生活も板についてきた頃でしょうか。

今回は、この春卒業された先輩の活動をご紹介します。

医療心理学科言語聴覚専攻の、(左から)神谷さんと筑山さんです。

お話の中で、まずはそれぞれが言語聴覚士(ST:Speech Therapist)を目指したきっかけを話していただきました。

(筑山)中学生のころ、ある全身疾患にかかり嚥下障がいを経験しました。そのときにSTさん(上記)にお世話になり、人間の最後の喜びである「食べたい」をサポートできる仕事をしたいと思いました。
また、その入院中に仲良くなった小さな子としばらく年賀状のやりとりなどをしていたんですが、亡くなってしまったことを知りました。その経験から、最期を迎えるかもしれない人に最後に寄り添える仕事が言語聴覚士なのだと思いました。

(神谷)わたしは子どものころからボランティアなどに携わる機会が多く、また母が看護師だったこともあり、自然と人の役に立つ仕事に就きたいと考えていました。祖母の介護も経験し、――といっても小学生だったので買い物に付き添ったり話し相手になったりですが―― 医療や福祉の現場で働きたいと思っていた時にこの仕事を知りました。

お二人とも、人の役に立ちたいと思う気持ちがスタートだったんですね。

入学後の経験として、同級生のお母様の勤務先である、ある障がい児保育園で児童さんとかかわる経験をされたことを話してくれました。

(神谷)実は、始めてみて自分にできることがとても少ないことにショックを受けました。昔からボランティア活動などには積極的に携わってきていましたし、学内での『ことばときこえの発達支援センター』でも活動をしていました。親戚の子の面倒も見ていたこともあり、子どもに接することには自信があったんです。でも何もできなくて、自分は無力だなぁと思いました...。

(筑山)その施設は重度の子が多く、わたしたち無資格の学生が触れていい子と、触れてはいけない子がいました。

(神谷)もっと勉強しなきゃいけないな、と思いました。健常児と障がい児は同じ子どもでも大きく違います。その大きな違いを、学生のうちからたくさん子どもたちにふれあい、知る機会が必要だと思います。

(筑山)その時その時に対応中の事柄と併せて、周囲の安全に気を配れるようになりました。

(神谷)あと、筋力がつきました!働くって体力が要りますね。

(神谷・筑山)実習に出る前にこういった経験をできたことがとてもよかったです。

言語聴覚専攻の実習はどのようなカリキュラムなんですか?

(筑山)6週間と8週間の2回行きます。私は急性期の施設に6週と、慢性期の施設に8週お世話になりました。

(神谷)私は福祉施設に6週と医療機関に8週行きました。施設やバイザー(指導者)の先生によって考え方が大きく違ったのが印象的でした。医療機関では問題点を挙げて解決を目指すのに対し、教育系の施設ではその子のできることや、こちらがしてあげられることを探しました。そこから日常の理解と、そこにプラス思考で何かを足していくことの大切さを知り、これまで自分の視野が狭かったんだと感じました。

(筑山)卒論では、実習先で経験した、視床出血で嚥下障がいを発症された症例について検討しました。大学での授業では勉強として「疾患」を学び、病名から機序や症状、治療法などをつなげられるように覚え、まず「何が原因か」を考えていました。しかし実習を経験した後の卒論では、現場で必要とされる、患者さまや家族から「何を求められているか」を深めました。

検査道具を扱う姿がかっこいいです!

(神谷)確かに、実習では複数の施設で、様々な見方・考え方を学ぶことができました。でも実習だけでは2施設しか経験できません。在学中にボランティアや施設でのアルバイトなどでもっと経験をすることで、視野も広がるし、自分が将来言語聴覚士として活躍していきたいフィールドを考えることができると思います。

(筑山)施設によって、感じるものも大きく違いました。急性期は、生きるか死ぬかの状態だった方が、少しずつ話したり食べたりできるようになっていく姿を目の当たりにし、感動しました。冒頭の児童の施設でも子どもが急に何かができるようになったりと成長が見られる楽しさと、急に亡くなってしまったりする悲しさの両方があると思います。

(筑山)自分から飛び込んでいろんな経験をしておくことで、実習で取り組むことが「ぶっつけ本番」になってしまって、慌てているうちに終了してしまうような事態も避けることができると思います。ある程度、障がいを持つ方に接することに慣れていないと、慣れることやこなすことに精いっぱいになってしまい、考えを深めるところまで追い付かないと思います。実習に出る前に、是非いろいろな経験をして欲しいです。

(神谷)現在の実習の前に、1週間の見学実習があってもいいのに...とずっと思っていました。カリキュラム的に難しいのなら、やはり学生が自分から積極的に飛び込んで経験していくしかないですよね。


卒業式にて。(左端:神谷さん、右端:筑山さん)

神谷さん、筑山さん、どうもありがとうございました。ご活躍をお祈りしています。

在学生の皆さん、積極的にいろいろなことに取り組んで、悔いのない4年間を過ごしてくださいね!

                                                            

2人のような素敵な経験をしたい方は、下記のルーピンメンバーまでご相談ください!

【庄屋学舎】山中(社会福祉学科)、平松(学生支援センター)、西山(学生課)、伴(教務課)
【正雀学舎】山内(キャリアセンター課)、清水(入試広報センター課)
【C号館】立本(医療福祉学科視能訓練専攻)