大学からのお知らせ

トピックス

カンボジアに渡った社会福祉学科の3台の車椅子(国際地域交流委員会・カンボジア視察の報告Vol.1)

国際・地域交流委員会として3名の教員(柏原・秦・大木)が、8月20日(月)~25日(土)にかけてカンボジアに福祉・保育を中心とした視察に出かけました。
8月のカンボジアはどれほど暑いかと思いきや、日本の方がはるかに暑かったのが第一印象です。

このカンボジア視察の旅のきっかけは、昨年度に開催された摂津市の「せっつ地球村(昨年度まで多文化交流ネットワーク)」の要請による「くっくま孤児院」の子どもたちと本学の学生との交流です。その交流を通して学生も教員も、「くっくま孤児院」の子どもたち一人一人の瞳の輝きにこころ打たれました。

そのご縁で今年度、教員によるカンボジア視察が実現したのです。「せっつ地球村(旧多文化ネットワーク)」「NPO法人グローブジャングル」の皆さんのご支援を多大に頂いたことを感謝の念を込めて最初に記させて頂きます。

ここではほんの一端ですが、6回シリーズでご報告をお届けしたいと思います。

  1. カンボジアに渡った社会福祉学科の3台の車椅子
  2. 「くっくま孤児院」の子どもたちとの再会
  3. 日本語学校、幼稚園等の訪問
  4. 貧困の村の子どもたち
  5. 働く女性たち
  6. カンボジアの現状

★シリーズ1 カンボジアに渡った社会福祉学科の3台の車椅子★

社会福祉学科の授業で使われてきた3台の車椅子が、学生や先生の手で点検、手入れが行われ、カンボジアへ。

3台の車椅子は、現地のNPOの方々の計らいで、それぞれ車椅子を必要としている人の手に渡りました。

kokusai2018_ohs01.jpg
社会福祉学科で活用してきた3台の車椅子を点検し、手入れをした学生たちと大野学科長

kokusai2018_ohs02.jpg
車椅子を梱包してくれた学生たち

kokusai2018_ohs03.JPG
関西国際空港で手荷物として車椅子を手続き

◆一台目_今まで古く重い車いすを使っていた女性に

kokusai2018_ohs06.JPG

こちらの女性は8時間もかけて、村から受け取りにこられました。

はじめは表情が硬かった彼女も学生のメッセージや車椅子に座ると、だんだん笑顔が増えてきました。学生さんのメッセージカードにも、とても喜んでおられました。

kokusai2018_ohs04.JPG
車椅子贈呈

kokusai2018_ohs05.JPG
秦先生と握手(手に本学の英文パンフレット)

◆二台目_「くっくま孤児院」の先生である白血病のお母さんのもとへ

kokusai2018_ohs07.JPG
大木先生から車椅子贈呈

前年度本学と交流した「くっくま孤児院」を訪れ、そこで白血病を患っている方に 車椅子を贈呈。

kokusai2018_ohs08.JPG
くっくま孤児院の子どもたちと車椅子

◆三台目_貧困の村で脳卒中を患ってベッドに寝ていた男性に贈呈

kokusai2018_ohs09.JPG
学生のメッセージを伝えて

kokusai2018_ohs10.JPG
実際に車椅子にのって外に

kokusai2018_ohs11.JPG

3台目の車椅子を贈呈できて良かった!!

日本では、軽くて、折りたためて、丈夫であるのが当たり前と思っていた車椅子が、カンボジアでは、空港ですら重く扱いにくい車椅子を使用していることを秦先生、大木先生からうかがい、びっくりしました。

社会福祉学科で眠っていた3台の車椅子が空路を経て、カンボジアで必要としている人の手元に届き、とても感激でした。

この車椅子には、学生や先生方、またカンボジアで車椅子の受け取り手を探して下さったNPOの方々等、多くの人々の深い思いがこもっています。

そして改めて、「求めている人の手に届く支援とは何か」を深く考えたことが、カンボジア視察の最初の大きな学びの第一歩でした。