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人権週間に伴う「人権フェア」開催のお知らせ

12月4日(水)~12月10日(火)は「人権週間」です。人権週間に伴う企画として、今年も「人権フェア」を開催します!

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期間:2019年12月2日(月)~12月21日(土)

場所:OHSラーニングセンター(正雀学舎2階 図書館)

人権フェアでは、人権について考えるきっかけになるような図書や絵本、映像作品を展示しています。その中から、ここでは2つの作品をご紹介します。

『「ほとんどない」ことにされている側から』小川たまか 著

2018年出版の短編集です。マスコミに取り上げられた犯罪・社会問題などを著者自身が取材され、年齢差別、ジェンダー格差の観点から分かりやすく解説されています。セクハラやDVを生む性差別、男尊女卑、年齢差別など、日本人の心の中にある差別意識を考えてみませんか。

内容は軽いものではないですが、面白いエピソードも多くて読み進められます。他の人と自分の価値観は異なることも多いですが、異なった価値観を一切受け付けないのではなく、まず知ってみよう、理解しようとしてみましょう。

よりよい社会、よりよい人生につながると信じて。

『ぼくの命は言葉とともにある (9歳で失明、18歳で聴力も失ったぼくが東大教授となり、考えてきたこと) 』 福島智 著

3歳で右目を、9歳で左目を失明、18歳で聴力をも失った著者が、見えないこと、視力だけでなく聴力も失ったことを、どのように感じ、考えてきたのか、そして生きるということや幸福についてどのように考えるのかが書かれている本です。そして何より、人にとってのコミュニケーションの意味について書かれています。

この本が魅力的なのは、理想論や押しつけがましさが全くないところ。不幸自慢をしていないところ。両眼の視力と聴力を失う経験は、誰もが経験することではありません。しかし、盲ろう者として様々なことについて考え、感じる筆者の考えは特異なものではなく、むしろ人間の本質について語られた言葉として胸を打ちます。たくさんの人の中にいながら感じる疎外感、社会から締め出されたと感じる閉塞感、人に受け入れられていないのではないかと思う不安感は、筆者だけの悩みではなく人として共通の悩みともいえるのではないでしょうか。生きる意味を考えている人も考えていない人も、ぜひ手に取って読んでほしい本です。

これらの他にも、人権学習に役立つ資料や心温まるストーリー、様々な人権課題を取り上げた作品をピックアップしています。この機会にぜひチェックしてみてください!

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また、「人権週間」や人権に関する様々な情報について興味がある方は、下記の参考情報もあわせてご覧ください。

参考:法務省ウェブサイト
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken04_00172.html