心理学部 心理学科からのお知らせ

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コロナ禍での対面授業の工夫について

コロナ禍のなかで、本学では感染予防対策を実施した上での対面授業が始まっています。これまでにない特殊な状況のなか、学生はどのような授業を受けているのでしょうか?

今回は、心理学部の授業のひとつを紹介します。注目ポイントは、「感染予防に気を付けて行うワーク」です。

さて、学生は三密を避けるため、マスクを着用して、間隔を空けて着席しています。こうなると困るのが「ワーク」の時間です。大学での学びでは、教員の話を一方的に聴くだけでなく、学生自らが考えて発言したり他の学生とディスカッションすることが重要です。つまり、授業のなかで学生同士が交流して学ぶ「ワーク」をしたいのですが、それは感染リスクを高めてしまうかもしれません。

しかし学生の学びのためには「ワーク」は重要です。ソーシャル・ディスタンスを保ったまま、何とか「ワーク」ができないだろうか?

この悩みに対して「心理学特殊講義Ⅰ」のなかで導入されたのが、スマホと「Jamboard」というデジタルホワイトボードのアプリです。

臨床心理学を専門的に学ぶこの授業では、教員が心理支援を必要とする事例を挙げ、「この事例にはどのような心理支援が必要だと思いますか?考えてみましょう」と学生に投げかけました。

さて、学生はスマホを取り出して、Jamboardに自分の意見を書き込みます。すると、教室の大きなスクリーンに、自分の書いた意見が映し出されます。他の学生の意見も同様に並んでいきます。

実際の画面です。

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こうして学生は、ソーシャル・ディスタンスを保ったまま、授業のなかで自分の考えを表現しつつ、他の学生の意見も読み、交流して学ぶことが可能になったのでした。学生がJamboardを使った感想として、「集中して自分の意見を書くことができた」「他の学生の意見を読んで参考になった」など好評でした。

それにしても、たくさんの学生が一斉にスマホに書き込んでいる時間はシーンとしていて、とても不思議な空間なんですよ。みんなでワイワイと笑顔で交流しながら学ぶ時間が待ち遠しいのは、言うまでもありません。

そして、学生はスマホで文字を打つのが速い!教員はとても感心しました。