人間科学部 社会福祉学科からのお知らせ

トピックス

<<最新技術の体験-介護を学ぶ学生たちの HAL®体験->>

2020年1月、介護福祉を学ぶ本学の学生たちが、腰に装着して使用するCYBERDYNE社のHAL®を体験しました。
HAL®は、「重介護ゼロ®社会」の実現を目指すCYBERDYNE社が、介護職員の腰痛予防・腰痛低減のために開発した装着型サイボーグです。
HAL®の重さは3.1㎏と少し重そうですが、まずは、装着の仕方を習います。

20200213kaigo01.JPG

装着が完了し、実際の介護現場で行う動作をしてみたところ、

20200213kaigo02.jpg

「うわ!前かがみが、楽!」

思わず笑みがこぼれます。
高さが低いベッドで向こう側に寝ている利用者さんに手を伸ばした姿勢は腰に負担がかかります。しかしHAL®を装着していると、誰かに支えてもらっているように身体が楽です。

次はベッドから車椅子への移乗介助を行います。

20200213kaigo03.jpg

利用者さん役の学生は、HAL®をつかむことができるのでとても楽そうです。

女子が着けたらこの通り!!

かなり オシャレ!!!(^^)/

20200213kaigo04.JPG


もちろん、ベッドで人を起こすことも、車椅子への移乗介助も、楽々です(笑)

20200213kaigo05.jpg

20200213kaigo09.jpg

HAL®は、相手の体格や体重に合わせて5段階にアシストレベルを変えることができます。
試しに、レベル「5」にしてみたところ、

20200213kaigo06.jpg

「うわ! ベッドに座ろうとしても無理!!」
「これ以上、かがまれへん!」
これにはみんな、大笑い!ヽ(^。^)ノ

HAL®は、股関節を曲げたり前傾姿勢を感知したりすると、身体を起こす方向へとアシストしてくれるので、力の弱い女子は座ろうとしても立たされてしまいます。
そのため、5段階のアシストレベルを、その人の体重や力に合わせて設定する必要があります。
HAL®の威力のすごさがわかります。

そして驚いたのが、介助者がHAL®を装着していると、介助される方も「楽!」ということ!!

介助者役はもちろん、とても身体が楽です。
相手を軽く感じるというわけではないのですが、腰への負担がほとんどありません。

その上、HAL®を着けていない利用者さんも楽なのです。
全体重を相手に任せていても、「ふわっ!」と持ち上げられている気がします。
無理やり引っ張り上げられている気がしません。

20200213kaigo07.jpg

ちょっと試しに、HAL®を装着していない介助者役の学生が、先程と同じ利用者さん役の学生に対して、変わらず丁寧な移乗介助を行ったところ、、、

20200213kaigo08.JPG

「あ~!持ち上げられてる感じが、違うわ!!」
「介助されるなら、HAL®有りが、いい!!」
これには一同、大爆笑!!(≧◇≦) (≧◇≦) (≧◇≦)

最後には、身体に電極を貼り付けて、「生体電位信号」という信号に基づき、HAL®を動かすモードの体験もしました。

20200213kaigo10.jpg

20200213kaigo11.jpg
このケーブルをつなぐことで、脳から神経を伝ってくる指令信号が、筋肉に到達する直前に皮膚表面から漏れ出てくる際に、HAL®のセンサーがキャッチして動きます。
信号を使わないモードより、瞬時に指令信号に合わせて動くため、微妙な時間差が生じません。

20200213kaigo12.jpg

機械なので、苦手な動きや方向があるかもしれないと思っていましたが、そのようなことは全くの杞憂に終わりました。

縦に動こうが横に動こうが斜めに動こうが、どのような動きでも関係なくHAL®は腰を安定して支えてくれます。
介護職員の腰痛がなくなる日が来るかもしれません。

20200213kaigo13.jpg

すでに介護現場だけでなく、重労働の作業現場、屋根の雪下ろしなどにも活用されているという話に、思わずみんなで納得しました。
また、HAL®の仕組みを活かし、様々な病気や障がいのある方々への治療や機能改善に向けたプログラムにも活用されています。

身体機能を維持するだけでなく、継続使用していくことで身体機能の改善を促すことも期待できるとのことでした。
これから益々、様々な現場での活用が期待されます。
ご協力いただいたCYBERDYNE社の皆様に深く感謝いたします。