teatures_voices 先生に聞いた学びの魅力

#07

作業療法士の視点が

より一層求められる時代

将来に活きる力を

実践的な授業で養う

中川 友紀

中川 友紀 助教

作業療法学科

[専門分野]身体機能作業療法学

[プロフィール]大学卒業、大学院に進み保健学研究科修士課程修了。和風会千里リハビリテーション病院、協和会千里中央病院勤務を経て、2021年より本学助教を務める。2023年に神戸大学大学院保健学研究科博士課程を修了し、研究員としても活動。

本学科の魅力

仲間と共に実践力を磨く環境

「困っている方の役に立ちたい」という気持ちから、作業療法士を目指している学生が多く在籍する本学科。同じ志を持つ仲間と支え合いながら学べる環境は、大きな魅力の一つです。また、少人数担当制を採用しており、教員と学生との距離が近いのも特徴です。一人ひとりのニーズや状況に合わせたサポートを受けられるため、長期実習や国家試験対策などでも経験豊富な教員のアドバイスを参考しながら、進めていくことができるでしょう。
1年、2年次には作業療法の基礎をしっかり固め、3年、4年次には長期実習でより実践的学びへとステップアップしていきます。基礎をしっかり学ぶことで、対象者の方に合わせた治療プログラムの立案や支援がしやすくなります。また、実習では様々なケースに向き合いながら、対象者やご家族が安心できるような関わり方やコミュニケーションスキルも身に付けていきます。

将来を見据えて

対象者に寄り添う柔軟なケアができる作業療法士へ

作業療法士の仕事の特徴は、対象者一人ひとりに寄り添い、オーダーメイドのケアを行うことです。たとえば同じ足の骨折でも「仕事や家事を早く再開したい」という人と、「自宅でのんびり過ごすのが好き」という人に対しては、提案すべきケアや治療のスピード感は異なるはずですね。「やるべきこと」にとらわれすぎず、痛みや不安感があるときには臨機応変に休んだり、中断したりといった判断をすることも重要です。また、ご本人だけでなく、ご家族の思いにも寄り添いながら、ケアの調整をする力も求められます。
今後、チーム医療のなかで作業療法士が担う役割はますます大きくなると考えられます。リハビリテーションを通じて、日常生活がどのように改善したかをしっかり把握し、チーム内で共有・発信できる力が求められます。相手の感情に寄り添う対人援助スキルや、医療スタッフと連携してチームワークを発揮するためのコミュニケーション力を磨いていきましょう。

中川 友紀

AIやデジタル技術の発達で、社会は急速に変化しています。AIに代替される仕事も増えていくなかで、作業療法士はAIに取って替られない仕事の代表格とも言えるものだと思います。
対象者の方と一対一で深く関わりながら、リハビリの過程を共に歩む。そして、回復の喜びを共有できる。こうした仕事は、人間にしかできない価値があり、大きなやりがいに満ちています。対象者の方から「ありがとう」の言葉をいただけるその日を、一緒に目指していきましょう。