7月6日、社会福祉学科では、認知症のあるご本人とそのご家族をお招きし、認知症とともに生きる日常についてお話を伺う特別講義を実施しました。
ご本人とご家族にお越しいただくのは昨年度に続き2回目となります。このような講義は、「摂津市介護者家族の会」の会長様、副会長様のご協力により実現しました。お二人には認知症のあるご本人とご家族をご紹介いただいただけでなく、当日もご来学いただきました。
講義の前半では、会長様、副会長様から摂津市介護者家族の会や認知症カフェの活動についてご紹介いただきました。続いて、ご本人とご家族から、認知症とともに暮らす日常やこれまでの経験についてお話しいただきました。

また、この日はご本人が長年書き続けてこられた日記もお持ちくださいました。丁寧に書き綴られた日記からは、ご本人の几帳面なお人柄や、日々を大切に積み重ねてこられた様子が伝わってきました。現在も日記を書き続けておられるとのことで、認知症とともに暮らしながらも、これまでの生活を大切に継続されている姿がうかがえました。
特に心に残ったのは、ご家族が「一番大変なのは、この人(本人)だと思う」と話されたことです。食事をしたことを忘れてしまうことや、外出先から帰れなくなったことについてもお話しいただきましたが、それらを特別な出来事としてではなく、日常の一場面として穏やかに語られる姿が印象的でした。
また、そのようなエピソードについてなかなか話が出てこない場面では、ご本人がご家族をかばうような言動もありました。お互いを思いやり、大切にされているご夫婦の姿からは、長年育まれてきた関係性の深さが感じられました。生活の中ではさまざまなご苦労や戸惑いもあると思われますが、それらを過度に悲観することなく支え合いながら生活されているご夫婦の姿に、学生や教員は深く心を動かされるとともに、尊敬の念を抱きました。
学生たちは、ご本人、ご家族、そして地域で支援活動を続ける介護者家族の会の皆様との交流を通して、教科書だけでは学ぶことのできない認知症理解を深めることができました。
今回の講義は、認知症のある方の暮らしや思い、その人らしさを尊重した支援について考える大変貴重な機会となりました。
本学では今後も地域とのつながりを大切にし、多様な立場の方々への理解を深めながら、人々の尊厳を支えることのできる人材の育成に努めてまいります。
