大学からのお知らせ

「未来クリエイターズアワード2024」イベントレポート

2024.12.12

大学全体で日本の社会課題の解決に挑戦する「未来科プロジェクト」の一環として、中学生・高校生が取り組んでいる探究学習の成果を発表する「未来クリエイターズアワード2024」を開催しました。これは、2024年度に新設された社会創造学科が加わったことで始まった新しい取り組みであり、当日は本学の大学祭「人科祭2024」が開催されていたことから、企業関係者、大学関係者だけでなく地域の方々にもご来場いただきました。全国の北は東北の山形県から南は九州の鹿児島県まで、そして海外(アメリカ合衆国)からのエントリーも含めて、中学生・高校生からの応募総数は38件でした。この中からファイナリストに選ばれた8組が最終審査会で発表を行いました。

社会課題解決のアイデアをプレゼンテーションし、第一線で活躍する企業人の審査により、その「独自性」・「社会性」・「実現可能性」の3つの審査項目で評価していただきました。
生徒達の元気はつらつとした発表により、会場には熱気が溢れ、感動を生み出しました。

最優秀賞を受賞したのは、佼成学園高等学校の「FREESIA」というプロジェクトです。
発達性ディスレクシア(発達性読み書き障害)を取り上げており、「誰もが学びをあきらめない世界」の実現を目指して漢字の読み書きアプリが開発されています。

アントレプレナーシップについて学んだことから始まったこのプロジェクトでは、実際に保護者にインタビューを行ったり、NPOが提供している体験イベントに参加したり、学会や論文から情報収集をしたり、丁寧なリサーチを積み重ねながらチームの行動力も高く評価され、チームメンバー自身が帰国子女として漢字を学ぶことに困難さを感じていたという当事者意識も強く感じさせられる取り組みでした。
受賞後インタビューでは、「引き続きアプリの社会実装に向けて取り組みを続けたい」「副賞は今後の研究開発に費やしていきたい」といった話がありました。



受賞チームの3名からは、
「これからもディスレクシアの方たちが生活しやすくなるような環境づくりを目指し、当事者の方々を支える仕組みづくりを続けていきたいです。」

「ディスレクシアについて多くの方に知っていただき、理解を深めていただくためにも、プロジェクトを継続していきます。この受賞を励みに、アプリの社会実装にも力を注ぎたいです。」

「活動を通じて、一人でも多くの方に『学習をあきらめなくても良い』というメッセージを届けたいです。この取り組みが、日本を明るくする一歩になると信じています。受賞はゴールではなく、むしろスタート地点だと考えています。副賞としていただいた資金は、今後の研究開発に活用し、今後のより良い成果につなげていきたいです。これからも応援をよろしくお願いします!」

といったコメントが寄せられました。ディスレクシア支援活動に対する強い情熱を感じました。受賞をきっかけに、これらの活動がより広がり、さらなる支援が必要な人々に届くことを期待しています。今後の受賞者の皆さんの活躍に注目です!

実施後、各企業賞受賞チームと審査員を担当いただいた企業の方々との交流は続いており、ボッチャのプロジェクトを発表した水都国際高等学校の「スポーツの魔法~パラスポーツで繋がろう~」は子ども食堂や企業のCSR部門との連携に向けてイベントの準備に進んでいます。
とても印象に残るアワードが開催できたことを、関係者一同より御礼申し上げます。

■結果発表

最優秀賞
・佼成学園高等学校 

優秀賞
・鹿児島県立市来農芸高等学校
・神戸女学院高等学部
・岐阜県立岐南工業高等学校 

敢闘賞
・東京大学教育学部附属中等教育学校
・大阪府立水都国際高等学校
・追手門学院高等学校
・大阪府立山田高等学校 

特別賞
・栃木県立矢板東高等学校
・早稲田大学高等学院
・トキワ松学園高等学校
・さいたま市立大宮国際中等教育学校
・大妻多摩高等学校
・福井県立武生高等学校(2チーム)

企業賞
・愛知株式会社 ◎大阪府立山田高等学校
・株式会社電通 ◎鹿児島県立市来農芸高等学校
・中西金属工業株式会社 ◎大阪府立水都国際高等学校
・株式会社西尾家具工芸社 ◎東京大学教育学部付属中等教育学校
・富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 ◎神戸女学院高等学部
・丸善雄松堂株式会社 ◎追手門学院高等学校
・三起商行株式会社(ミキハウス)◎佼成学園高等学校
・株式会社リクルート ◎岐阜県立岐南工業高等学校


■開催概要

開催日時/2024 年11月9日(土)15時

開催場所/大阪人間科学大学 庄屋学舎 OHSホール(大阪府摂津市庄屋1-12-13)

ファイナリスト/東京大学教育学部附属中等教育学校・鹿児島県立市来農芸高等学校・
佼成学園高等学校・大阪府立水都国際高等学校・追手門学院高等学校・神戸女学院高等部・岐阜県立岐南工業高等学校・大阪府立山田高等学校(合計8組)

後援/摂津市、摂津市商工会、摂津市教育委員会、吹田市教育委員会、公益財団法人大阪産業局、公益社団法人青年海外協力協会、公益社団法人日本技術士会近畿本部、一般財団法人大阪科学技術センター、関西ベンチャー学会、認定NPO法人 love.fútbol Japan

協力/愛知株式会社、株式会社電通、中西金属工業株式会社、
株式会社西尾家具工芸社、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社、
丸善雄松堂株式会社、三起商行株式会社(ミキハウス)、株式会社リクルート

審査員/大阪人間科学大学(井上学長/審査員長)、
愛知株式会社、株式会社電通、中西金属工業株式会社、
株式会社西尾家具工芸社、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社、
丸善雄松堂株式会社、三起商行株式会社(ミキハウス)、株式会社リクルート


大阪人間科学大学 未来科プロジェクト
未来クリエイターズアワード事務局

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