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2024.2.10
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大阪人間科学大学&おおさか結言友会の集い「~知ってみよう 吃音症のこと~」を開催しました

 2024年1月26日(金)に学生支援センター運営委員会主催による大阪人間科学大学&おおさか結言友会の集いを昨年度に引き続き開催しました。
 おおさか結言友会は、吃音(きつおん)のある人のセルフヘルプグループです。吃音の症状を持ちながらも柔らかく楽しく生きることをモットーに吃音当事者を中心に活動している団体です。
 吃音症とは発語でのコミュニケーションが困難になる状態のことです。100人にほぼ1人の割合で見られ、2~3歳ごろの小児期より発症する発達性吃音症が多くを占めます。上手に話せないことを周囲に指摘されたりやうまく話せないことを笑われたりする経験が増えることで、コミュニケーションを避けるようになったり、社会参加への妨げになったりします。
 吃音症の方がこのような状況に陥らないようにするためには、周囲の人たちへの吃音症の理解と適切な対応が非常に重要と思われます。医療系の某専門学校生を対象にした調査研究では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を目指す128名のうち、80%が吃音症を知らないと答えたそうです。(大阪医療福祉専門学校HPより)。そのような事情を踏まえ、本学の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士などの医療職や幼稚園教諭や保育士、心理職、社会福祉士など様々な対人援助職を志望する本学学生の皆さんに吃音症の症状や吃音症への適切な対応についての理解を深めてもらうことを目的に、「おおさか結言友会」と本学の学生との吃音について語り合う集いを開催しました。

 最初に、「おおさか結言友会」の紹介が会長の西尾優人さんからありました。続いて、丸岡美穂さんより「吃音女性当事者の会」の活動について紹介がありました。その後、吃音当事者の山本隆介さん、沼田純さんより吃音症があることで学校生活や仕事で困難になること、自分なりの吃音症への対応方法、周囲の人から助けられたことなどの体験をお話しくださいました。

 次に、言語聴覚学科の学生とおおさか結言友会の皆さんと「日常生活での困りごと」や「望まれる支援方法」などについてグループディスカッションを行いました。

 参加した学生からは、「講義で吃音症について学んでいたが、吃音症による困りごとや、して欲しい対応について具体的に理解できた」など吃音症について理解が深まったとの意見が数多く見られました。また、「吃音の方にもっと話を聞きたいので、来年もぜひ開催してください」など吃音症への興味も持っていただけたようでした。

 吃音症への理解や興味を持っていただけるように、来年も集いを開催したいと思っています。

言語聴覚学科 安井美鈴

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