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学長ブログ

豊かな人間性と高い専門知識の修得を。

学位記授与式
2024年3月23日

本日学位授与式があり、学部卒業生306名、大学院修士課程修了者8名に学士ならびに修士の学位を授与しました。おめでとうございます。あいにくの雨模様でしたが、皆さん晴れ晴れとした様子で元気に巣立っていかれました。以下に学位記授与式で皆さんにお伝えした式辞を掲載します。

式辞

本日、大阪人間科学大学を卒業される皆さん、大学院修士課程を修了される皆さん、卒業並びに修了、おめでとうございます。そして、本日まで卒業生・修了生の皆さんの成長を温かく見守り、勉学を支え続けてこられた、ご家族はじめ関係者の皆様にも、大阪人間科学大学全教職員を代表しまして心からお慶びを申し上げます。  また、教育後援会会長ならびに校友会会長はじめご来賓の皆様には本日の学位記授与式のために、お忙しい中ご臨席賜り、厚く御礼申し上げます。  先ほど、学部の卒業生306名、大学院修士課程修了者8名の皆さんに学士並びに修士の学位を授与いたしました。  本学で皆さんは、「敬・信・愛」の建学の精神のもと、自ら考え行動する「自立」と他者を思いやる「共生」の心を培い、まわりを思いやる「やさしさ」を大切にして人間性を磨いてきました。そして、それぞれの学科、専攻において、「成長に、本気。」をスローガンに、専門知識と技術をしっかりと身に付け、多くの出会いとともに、何事にも積極的、主体的に取り組むことで、医療や福祉、教育、心理の分野における「対人援助の専門職業人」として有為な人材に成長し、本日を迎えられたものと喜んでおります。  皆さんの学生生活は入学時から、コロナ禍により大きな影響を受けざるを得ませんでした。幾度も繰り返される緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により、対面授業から遠隔授業への切り替えや、構内への立ち入り禁止措置など、大変な不自由をおかけしたことについて、やむを得なかったとは言え申し訳なく思っております。そのような困難な状況においても、皆さんは決して挫けることなく、一人ひとりが教職員とともに懸命に学習に取り組み、今日の日を迎えられたこと、誇りをもって胸に刻んで欲しいと思います。  元旦には能登半島の地震で多くの犠牲者が出たことは記憶に新しいところです。また、国外に目を転じればロシアのウクライナ侵攻やパレスチナのガザ地区の紛争などで今も多くの命が失われています。これからも国の内外において、予測できないことが起きることと思います。 しかし、社会がどのように変化しようとも、「人間一人ひとりを大切にする」ための「心の豊かさ」が、ますます求められます。さらに、我が国では超高齢社会の到来によって、医療・福祉へのニーズが益々高まるものと思われます。皆さんが、まさにその要請に応えられ、これからの日本を支える人材となって欲しいと願っております。  また、AIをはじめとしたデジタルトランスフォーメーションが、急速に進むことが予想されるこれからの社会においても、「人間ならではの役割」はより一層重要なものとなると考えられます。その役割を担うのが「人の役に立ちたい」という「熱い思い」を持つ「人間味豊かな」「対人援助の専門職業人」であり、日本の課題を解決し、明るい未来を切り開く原動力となるものです。  これから皆さんは学生という立場を離れ、一人の社会人として、より責任ある自立した個人としての行動が求められます。 皆さんは今日、本学を卒業、修了されますが、その学びは終わったのではなく、新たなステージに入ったといえます。イノベーションが急速に進む今日、これまで身に付けた知識や技術も陳腐化することから逃れられません。皆さんはこれからも自立した学習者として、その学びを継続されるようお願いします。 最後に、本学の建学の精神である「敬・信・愛」は対人援助の職業はもちろんどのような職業においても必要とされるものです。それだけでなく、人が社会で生きていくうえで基本となる考え方でもあります。 その意味については皆さんすでに理解されていることと思いますが、そのためにはまず、自らを尊び、信じ、愛し大切にすることから始めなければなりません。 皆さんの前途には、これからも思いもかけない出来事が多く待っていることと思います。一人ひとりが、かけがえのない自らの人生を大切に生きていただくよう心から祈念して、はなはだ簡単ですが私からのはなむけの言葉といたします。

令和六年三月二三日 大阪人間科学大学学長 井上 博司