新型コロナウイルス感染症の対応について

2020.3.24
新入生・在学生対象

卒業生への学長メッセージ【学長ブログ】

卒業生への学長メッセージ

新型コロナウイルス感染症の流行に当たって、本日予定していました学位記授与式をはじめ在学生オリエンテーション、入学宣誓式など多くの学内行事を中止せざるを得なくなり、卒業生や在学生、新入生にとって不自由な思いをさせて、誠に申し訳なく、残念に思っています。できるだけ早く、状況が改善し授業を開始できることを願っております。このような中で卒業生の皆さんにメッセージを贈りたくこのブログに投稿します。

新型コロナウイルス感染症の影響で、本日予定していました学位記授与式及び卒業記念パーティーが、中止せざるを得なくなったことを誠に残念に思います。

従いまして、式辞も書面で行うことになったことをお詫びいたします。



令和元年度 学位記授与式 (学士・修士) 式辞


 大阪人間科学大学を卒業される皆さん、大学院修士課程を修了される皆さん、卒業及び修了おめでとうございます。並びに、本日まで卒業生・修了生の皆さんの成長をあたたかく見守り、勉学を支え続けてこられた、ご家族はじめ関係者の皆さまにも、大阪人間科学大学全教職員を代表しまして心からお慶びを申し上げます。

 
 本来なら、式場で皆さんの顔を見ながらお話をしたかったのですが、ご存知のように新型コロナウイルス感染症流行の影響で式典も中止せざるを得なくなりましたので、学長ブログを通して皆さんに私の思いをお伝えします。


 本学で皆さんは、「敬・信・愛」の建学の精神のもと、自ら考え行動する「自立」と他者を思いやる「共生」の心を培い、まわりを思いやる「やさしさ」を大切に、人間性を磨き、それぞれの学科・専攻において、「成長に、本気。」をスローガンに、専門知識と技術をしっかりと身に付け、本学での多くの出会いとともに、何事においても積極的、主体的に取り組むことで、楽しく実り豊かな学生生活を歩み、医療、心理、福祉、保育や教育の分野における「対人援助の専門職業人」として有為な人材へと立派に成長して、本日を迎えられたものと喜んでおります。


 21世紀における、少子高齢化が急速に進む我が国では「人間一人ひとりを大切にする」ための「心の豊かさ」が、ますます求められる社会になっています。さらに、2025年には人口の4人に1人が65歳以上という超高齢社会となると予想されており、医療・福祉へのニーズは急速に高まっています。皆さんが、まさにその需要に応えられ、これからの日本を明るく照らす有為な人材となってほしいと願っております。


 一方、現在の高度情報化社会の中で、AIをはじめとしたコンピュータが、多くの仕事を人に取って代わると言われる近未来社会が目前に迫っています。


 AIが人の仕事を奪うのか、あるいは人類がAIという道具を使い、より人間らしい生活が送れるようにするのか?いずれにせよ、近未来社会でより一層大切になるのが、共感する心など「人間らしい心の働き」であり、仕事として求められるのは、医療、心理、福祉、保育や教育などの「対人援助職」であることが多くの識者によって指摘されています。


 さらに現在注目される外国人労働者の受け入れにおいても、「対人援助職」は中心的な職種であり、彼らをまとめ、指導育成できるリーダーの養成も急務であります。


 その中で本当に必要とされるのは、「人の役に立ちたい」という心に触れる熱い思いを持つ、「人間味豊かな対人援助の専門職業人」であります。そして、彼らが外国人労働者も含め、「チーム支援」をリードすることで、更なる少子高齢化が進む日本の近未来の課題が解決され、明るい未来へとつながるのです。


 このようなときこそ「人間一人ひとりを大切にする」ことを本学で学んできた「対人援助の専門職業人」を目指している皆さんが活躍する時代となります。


 皆さんは今から、夢と希望を胸に秘め、限りなき未来に飛び立とうとされています。


 しかしながら、現在の新型コロナウイルス感染症流行の社会情勢をはじめ、今後とも、複雑で厳しい世界が待ち受けているものと思います。その中で、いかなる困難な課題に遭遇したとしても、決して諦めず、本学での「対人援助の専門職業人」を目指して日々着実に努力した経験で培った自信をもとに、常に前向きに突き進んでほしいと考えております。このような努力の積み重ねを通して、これからの時代「人間一人ひとりを大切にする」社会の中で、立派にご活躍されることを祈念して、私の式辞とさせていただきます。



令和2年3月24日
大阪人間科学大学長  田中保和

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